江戸木版画とは

江戸時代に花開いた浮世絵木版画の彫摺技術と
庶民に愛された江戸の“デザイン”
江戸木版画とは、日本独自の多色摺り木版画の技術です。
約200年前、江戸の庶民が気軽に楽しめるフルカラーの印刷物として浮世絵木版画が大流行し、今に続く江戸木版画の技術と文化が確立しました。

彫摺の高度な技術はさることながら、大胆な構図や繊細な色彩はゴッホやモネといった西洋の名だたる芸術家に大きな影響を与え、19世紀後半の西洋にジャポニムズブームを引き起こしました。
そして、今もなお、日本独自のユニークな芸術品として、世界で愛されています。
「絵師」・「彫師」・「摺師」の三者の分業と、作品をプロデュースする「版元」四者で創り上げる日本独自の総合芸術
「絵師」・「彫師」・「摺師」の三者の分業と、
作品をプロデュースする「版元」
四者で創り上げる日本独自の総合芸術
下絵を描く「絵師」
絵柄の色ごとの板木を彫り上げる「彫師」
バレンで和紙に絵柄を摺り重ね、作品を仕上げる「摺師」

江戸木版画は上記の三者の職人に加え、作品を企画・統括する出版社の役割である「版元」の四者が揃って初めて成り立つ総合芸術です。
完全な分業制をとることで、世界に類を見ない高度な技術が生まれました。